【足るを知る】人生を”豊か”にする「これだけで十分なのに」

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✓この記事にオススメの方
・他人と比較し劣等感を感じる
・ベンチャー企業でゴリゴリ働いている
・自己顕示欲や承認欲求が強い

足るを知る」とは、古代中国の思想家、老子の言葉です。 「足るを知る者は富む」つまりは「何事に対しても、“満足する”という意識を持つことで、精神的に豊かになり、幸せな気持ちで生きていける」ということを表しています。京セラの創業者でありJAL再建の立役者でもある「稲盛和夫」さんや、実業家、投資家としても有名な「与沢翼」さんなどの、成功者の方々の書籍などを読むとよく出てくるフレーズです。

この「足るを知る」の結論は

強欲は何もかもなくし、最後は不幸にする。そして、今あるもののありがたさを忘れてしまい、いつも間にか感謝の心さえも忘れてしまう。

ということです。

つまり、「足るを知る」と言うのは、相手や周りの人たちや社会を考えて「これでも十分」と考える「利他の心」である訳です。自分の夢や理想に向かって日々、我武者羅に頑張っている人は非常に多いと思います。それによって生じた「劣等感」や「周りとの比較」の中で、「向上心」と「強欲」は別物です。僕はこの言葉にハッとされたことを今でも覚えています。

例えば、久しぶりに会った友人たちとの会話の中で近況報告などあると思います。その時、「給与」「職場環境」「家族」「地位」などで、劣等感を感じるでしょう。逆に、皆さんの状況がまわりの人からみれば眺望の眼差しで見られることだってあると思います。

「足るを知る者は富む」の由来

「足るを知る者は富む」という言葉は、中国春秋時代における哲学者である「老子(ろうし)」の思想を基礎とするものであり、その古代中国の書物の「第33章」に収められている言葉です。そこには下記のような記述があります。

人を知る者は智なり、
自ら知る者は明なり。
人に勝つ者は力有り、
自ら勝つ者は強し。
足るを知る者は富み、
強めて行なう者は志を有す。
其の所を失わざる者は久しく、
死して而も亡びざる者は寿ながし。

老子 第33章

というような記述があります。
ではこれを翻訳をしてみると下記になります。

人を知る者は智なり、他人を理解出来る人は「智恵」があるが、

自ら知る者は明なり。自分を理解出来る人は「聡明」である。

人に勝つ者は力有り、他人に打ち勝てる人は「力」があるが、

自ら勝つ者は強し。自分に打ち勝つ事ができる人には「強さ」がある。

足るを知る者は富み、
満足することを知っている者は精神的に豊かで

強めて行なう者は志を有す。そして努力ができる人は自分の強い「志」を持つことができる。

其の所を失わざる者は久しく、自分の本来のあり方を見失わない者は長命であり、

死して而も亡びざる者は寿ながし。死んでもなお志を失わない者は真の長寿と言える。

老子 第33章

ここで老子が伝えたかったことは、「自分を知り」そして「受け入れる」ということができてこそ本当の強者であるという意味を「足るを知る者は富む」という言葉で表現しています。「足るを知る者は富む」は、決して向上心や努力を否定しているわけではなく、まずは自分のことをよく理解することの大切さを示唆しているのです。後に続く、「強めて行う者は志有り」にも表れているように、自分が求めているものやそれに対する満足を心得てこそ、人には志が宿るというメッセージが全体に込められています。

「足るを知らない」ことで起きた不幸の代表的な例

例えばわかり易い例として「足るを知らない」ことで起きた不幸も身近にあるのではないでしょうか?私が感じるよくある例は「飲食店経営における過剰出店」などかなと思います。よくあるのが1店舗目がヒットし「これは行ける」と確信し、規模を追い求め自分の身の丈に合わない出店を重ね、市場が追いつかなくなり、徐々に客足が遠のき破産に追い込まれる。例えば「某ステーキチェーン」や「タピオカ専門店」など。昨今のタピオカブームはとくにこれに近いものがあると思います。

あとは一概には言えませんが「転職活動」とかですかね?今の会社では「正当な評価をされていない」と感じ、転職さえすれば「自分は評価されるはず」だと思ったために、自分が今いる会社をおろそかにし去った挙げ句、転職した先が倒産。逆に元々いた会社の方が上場を果たし、飛躍を見せるなんてのも僕の身近にはありましたね。

隣の芝生は青くみえますし、上を見ればキリがない、逆に下をみてもキリがない訳で、むしろ常に欲求不満でいるくらいが、丁度いいとも言えます。ただ、「向上心」とは別物です。

まとめ

自身の「劣等感」とうまく付き合い、今あるもののありがたさを感じ、成長を追い求めて欲しいと思います。野村證券の、富裕層を顧客に持つプライベートバンカー出身、現ZUUの代表の「冨田」さんのような、富裕層でさえも、人の欲にはキリがなく、自制心を保つための「仕組み」を自ら創り出し、誘惑と断ち切ろうとしていると話します。与沢翼さんも、著書で「足るを知る」という言葉を発しており、かつてネオヒルズ族と呼ばれ、派手な生活から一転、腹八分目で満足するため、欲から断つために、日本から出て、今では家族で海外で暮らしています。

「足るを知る者は富む」は、決して向上心や努力を否定しているわけではなく、まずは自分のことをよく理解することの大切さ。そして、周りへの感謝を忘れてはいけないという思想を説いています。

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